━━ Management Today = 市場価値を高めるヒント = ━━━━━━━━━━
No.24 2001年7月16日号
市場価値測定研究所
藤田 聰
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いすの値段、人の値段
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人材のご紹介を行う上で、どうしても企業戦略ということを視野に入れなくて
はなりません。組織学者の間で、“組織は戦略に従う”のか“戦略は組織に従う”
のかという議論が延々と繰り広げられてことは有名な話です。鶏と卵の議論と同
じことでしょう。いずれにせよ、それらが不可分離であることは間違えのないこ
とです。仮に、非常に優れた戦略を策定しても、誰が(どのような組織で)とい
う視点が欠落していれば宝の持ち腐れになってしまうことは言うまでもありませ
ん。
米国は戦略指向、つまり、戦略を策定してから組織を考えます。日本はその逆
で、組織や人から、何が出来るか−つまり、戦略を考えていくのが一般的でしょ
う。組織指向、人指向ですね。このような米国型の企業は、戦略を実現するため
に、組織の予算編成をし、組織のポジション(いす)毎に値段を決めていきます。
職務、つまり、職種と地位によって、だいだいの基準年収テーブルが出来ていま
す。日本においてはいすではなく、人に値段がついているので、会社を越えて標
準化することは難しく、更に、これまでの「日本型」人事システムの特質からも、
移動を前提とした就職・契約社会ではなく、定年を前提とした就社・帰属社会で
ありましたので、それぞれが独自の評価・給与システムを作り上げていきました。
(実際にはほとんど同じ設計思想でありますが。)
これからの大転職社会では、何らかの共通言語が必要でしょう。そこで、ビジ
ネスマン共通のものさしとして、3年前に当社で開発したのがセブンレイヤーズ
モデルです。評価・賃金の社会化を企図したものです。これはビジネスマンのO
S(基本ソフトウェア)といえるビジョン、ストラテジー、リーダーシップ、マ
ネジメント能力等々のコアスキルに着目し、体や心を含めた本人の市場価値を7
階層に構造化したモデルです。共通言語ですので、例えば、ソニーとトヨタ自動
車と日本IBMの課長では同じ課長でもレベルはどうなのかという目線がこれか
らは必要でしょう。個と会社にとって、共通のものさしがあれば、対等な関係が
築き上げられるものと確信しています。今回リリースした『日本人財銀行』
(http://www.bpbj.net/)の『全国ビジネスマンスキルオープン』ではその評価
の仕組みを採用しており、これが個と組織の新しい関係を創るムーブメント(運
動)になることを期待しております。全体のデータから、実態に合わせた職務
(職種+職位)別の給与基準や他のランキングを読者の皆さまにもレポート出来
ればと考えております。この運動に賛同していただける方はどんどんメール等で
当サイトをご紹介していただければ、これに勝るものはなしと我々は考えており
ます。
了。
【号外−ご報告】
『3083の衝撃!』
前回、予告でお知らせした『日本人財銀行』は正式にオープンいたしました。
『日経産業新聞』(2001.7.11−20面)等々で大きく取り上げていただき、1昨
日は3083件のアクセスがありました。昨日も2763件のアクセスがありま
した。(当社アクセスログアナライザーシステムより。)また、プレオープンの
際、読者の方々より数々のコメントをいただきました。今後のサイト運営の参考
とさせていただきます。読者の皆様でまだアクセスされていない方は是非とも一
度開いて見て下さい。人財を創造する支援をするという理念の下、ひとりひとり
確実に、個と組織の調和(最適化)を実現させていく所存です。どうぞよろしく
お引き立て下さいますようお願い申し上げます。
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