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                                                   No.77 2003年10月6日号
                                                      市場価値測定研究所
                                                                藤田　聰
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                    　 会いたくなる職務経歴書とは・・・？
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  ここ数年、転職希望者向けセミナーの講師を定期的に仰せつかっている。現在
は、所謂、“買い手市場”であり、企業は非常に慎重に採用を考えている。先日、
或るヘッドハンターの方とお会いしたが、今までなら間違えなく採用されるレベ
ルの人材でも、このところ、書類選考で落とされるケースが多いと嘆く。

  非常に業績が良く、人をどんどん採用したいという成長・拡大フェーズの会社
は比較的入りやすいのは確かであり、このような観点での会社選びということも
あるだろう。但し、全般的には、シビアに応募者を選考する傾向にあることは否
めない。いくら優秀な方でも、うまく自己を表現出来なければ、不採用になって
しまう。転職活動における文章表現とは、職務経歴書であり、口頭表現とは、面
接である。

  仕事柄、色々な方の職務経歴書を拝見してきた。会社や職務の難易度や応募状
況によるが、仕事が出来る方は往々にして表現能力が高い。プレゼンテーション
能力、コミュニケーション能力と言ってよいだろう。まずは、記述内容である。
内容が具体的であることは言うまでもない。

  例えば、営業職であれば、数字が命であるので、これまでの実績を具体的に表
現する必要がある。年間達成率や売上額、主要顧客等、成果をきちんと表現でき
なければ、採用する側は会社に入社された後のイメージが出来ないものだ。時々、
勉強したい、貢献したいという記述をする方がいるが厳しいだろう。

  これまでとは違い、企業側も余裕が無いのだ。即戦力としての採用を、キャリ
ア採用の場合、想定しているので、これから勉強するのは論外であり、貢献する
自信があるというくらいでないと、内定までおぼつかない。

　また、職務経歴書には成果を書くのにとどまらず、その成果にいたるプロセス
を記述することが肝である。どのような工夫をしたのか、成果に至るまでの過程
こそが、応募企業で転用できるか、イメージできるかを採用担当者は知りたいの
である。

  よって、職務経歴書を箇条書きで要点を書く方があるが、きちんとプロセスを
記述する箇所は文章化しなくてはならない。更に、内容に加え、全体のレイアウ
トを考え、相手が読みやすくしないといけない。そのためには、あまりきっちり
書くのではなく、十分余白を取ることをお薦めする。ユニット毎に書かれている
方が読みやすいのである。
                                                                      了。

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