━━ Management Today = 市場価値を高めるヒント = ━━━━━━━━━━
No.92 2004年5月17日号
市場価値測定研究所
藤田 聰
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市場価値の構造
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"市場価値"という言葉は、ビジネスパーソンの間でこのところよく耳にします。
ビジネス系、転職系の雑誌には、毎号のように掲載されています。さて、今回は
市場価値の構造について、お話をしたいと思います。
"市場価値"は、土台としての体、基盤としての心、その上に技が位置していま
す。トップアスリートの世界では、"心・技・体"が重要視されますが、これから
のビジネスパーソンも然りです。プロとして、体の管理、心の鍛錬、技の向上が
求められます。
土台部分である体は、"体は資本である"という言葉通り、ここを壊してしまえ
ば、心や技が充実していても、機能しません。35歳も過ぎれば、真剣に健康に
ついて維持管理するように、行動に移す必要があります。
最低でも年1回の健康診断のデータを吟味し、数値的な目標設定をして、生活
習慣病にならぬよう、食生活、喫煙や飲酒、適度な運動、睡眠、ストレス等、き
ちんとした自己管理が必要です。40歳を過ぎて現役第一線で活躍しているプロ
野球の工藤選手等、長い間、レギュラーとして活躍している選手は徹底的に自己
管理しています。
基盤部分の心は、体と技の中間に位置します。つまり、心の在り方は双方に大
きな影響を与えると考えて下さい。心が充実していれば、体にも技にも良い影響
を与え、逆もまた真といえます。
ストレスもこの部分に該当すると考えて下さい。適度なストレスは+に働き、
過度なストレスは−に働くものです。性格や価値観から構成される心において、
自らの価値観を強く持つことは幹がしっかりしていると言え、心の強さと関係が
あります。
最上部に位置する技は、基本部分と専門部分に分かれます。基本部分の上に専
門部分が位置すると考えて下さい。基本部分とは、どの組織においても必要不可
欠な普遍的なスキルです。例えば、リーダーシップ、マネジメント、プレゼンテ
ーション、パソコン活用等のスキルでOS(基本ソフトウェア)のようなもので
す。
専門部分とは、業界や職種により違います。例えば、金融業界でも、銀行、生
保、損保、証券等に分けられ、それぞれの専門的知識や経験が必要ですね。一つ
の会社でも、営業、経理、人事、企画、製造、開発等、違う知識や能力が求めら
れます。
つまり、最上部に位置する実務のパフォーパンスを高めるには、専門的な知識
や経験のみならず、下に位置する共通部分−技・心・体−を鍛錬することも、同
じ位、重要であることに気づいていただければと思います。
了。
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