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No.109 2005年2月7日号
市場価値測定研究所
藤田 聰
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キャリア・コンサルタント
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先程まで、キャリア・コンサルタントの全国大会がありました。東京ビックサ
イト内、国際会議場で開催されたのですが、天気も良く、多数の方が参加されて
いました。筆者は午前の会合のみ参加しましたが、テーマは「キャリアコンサル
ティングの可能性と未来」で、大学、企業、養成機関、官庁と、各方面の有識者
の方々のシンポジウムでした。
現在、キャリア・コンサルタントの資格ブームといえるような状況で、かなり
の方が厚生労働省の認定を受けている養成講座を中心に通われています。厚生労
働省が嘗て「5万人養成計画」なるキャンペーンを打ち出し、ここ数年間で飛躍
的に伸び、現時点では1万名以上の有資格者がいると言われております。
筆者もいくつかの講座に仕事柄、接点がありますが、キャリアコンサルティン
グの時間軸とクライアントへのカウンセリングのスピード感が一致していないこ
とや、ジョブマッチングをする際、一定レベルの業界・業務知識が必要ですが、
有資格者の方でも、かなり欠落している印象を受けます。
本日も認定試験を統一化し、将来的には公的資格へということもありましたが、
カウンセリング技術、スキルやパーソナリティーを基にした人材評価、業界・業
務知識をバランス良く、体系的に学習することと、ある一定期間(少なくともク
ライアント(=カウンセリングを受ける方)よりも、3年以上の実務経験が必要
ではないかと思います。
キャリア・コンサルタントとして、職業のみならず、生き方のサポートが重要
ではないかと思います。特に、現時点で社会問題となっている若者の失業問題が
あります。将来に夢が持てないと感じているようです。悲しいことです。「老人
は過去を語り、若者は未来を語る」という言葉は良く聞かされましたが。。。
そのために、大学でのキャリア教育は重要でしょう。仕事の面白さや厳しさを
就職活動以前の1、2年から語っていき、早くから未来の自己イメージを持たせ
ることが肝心でしょう。目的を持った者と持たざる者とは日々の行動レベルでの
違いがあり、卒業までに圧倒的な差が生じてしまいます。また、メンター(人生
を導いてくれる師匠のような存在)的な役割も必要でしょう。
キャリア・コンサルタント資格を有する者として、日本の将来を担う若者に夢
や志を持つ事の意味、自分なりのキャリア論をこれまでの実体験を基に、語って
いくことは僕等のミッションではないかと思わざるを得ません。そういう気持ち
になった意味で、本日の会合は有意義なものでした。
了。
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