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No.157 2007年2月5日号
出来る人と出来た人

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                                                   No.157 2007年2月5日号
                                                      市場価値測定研究所
                                                                藤田 聰
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                    出来る人と出来た人
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 今年3本目の当コラムですが、早いもので2月となりました。今日は4日です
が、立春です。旧暦では、今日から新しい年がスタートですね。個人的に1月は
バタバタしておりましたので、今日から年明けのイメージを持っています。

 仕事柄、人材についての研究をしておりますが、どうやら、世の中には”出来
る人”と”出来た人”がいるようです。今回は「サルでもわかる人材論」という
テーマで記述したいと思います。

 ”出来る人”は文字通り、仕事が出来る人、卓越した専門性を持ち、業務遂行
能力が高い人を指します。上司であれば、このような部下を配下に沢山置きたい
と考えるでしょう。

 ”出来た人”は仕事が出来る人というニュアンスではなく、人間的に信頼が出
来る人を指します。決して、仕事そのものは出来るとは言い難いのですが、上司
の指示通りに、確実に業務を遂行するような人材です。

 自律性は弱いので、研究や営業など、開発系の業務には不向きと言えますが、
組織の中には欠かせない調整型の人材と言えましょう。組織の中には自己主張が
強く、リードしていく人材だけでは成立しません。

 人は石垣、人は城。というように、大きい石や小さな石がうまく重なり合い、
大きな城が出来るということです。組織の中の人材の分析をして見ると、どうや
ら、出来る人と出来た人に分かれるようです。

 理想的には、一人の人材が”出来る・出来た人”になることですが、我々の統
計では4%に過ぎません。4%ですので、2:6:2の法則(どんな組織でも、
引っ張る人2割、普通の人6割、足を引っ張る人2割という意味。)の、上の2
割のそのまた2割ということです。

 上記の出現率から、あまり欲張りにならず、自分がまず指導者タイプか、調整
者タイプかを見極めることが重要です。指導者タイプであれば、マネジメントス
キルを意識して獲得することです。逆に、調整者タイプであれば、リーダーシッ
プスキルを獲得することになります。

 以上のスキルを総称して、ヒューマンスキルといいますが、知識の習得をして
もあまり効果的ではありません。文字通り、ヒューマンスキルですので、組織の
中の役割から培われるものです。意識して獲得したいのならば、仕事以外のイン
フォーマル組織において、自ら役割を果たすべく、主体的な行動が求められるの
です。小さな成功の積み重ねこそが、自己効力感に結びつくのです。

                                   了。

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